「痛風」「高尿酸血症」に効く「有酸素運動」って何?
「高尿酸血症」「痛風」は肥満との関係が深く、肥満を解消することで「尿酸値」も下がり、「痛風」にも効果があることが知られています。
減量のための食習慣の改善も大切ですが、消費カロリーを増やすための「運動」も、実はとても大切な治療なのす。
運動をすると「尿酸値」が下がる理由。
「高尿酸血症」「痛風」の人は同時に肥満傾向にあり、肥満を改善することにより、「尿酸値」が下がり、「痛風」発作を起こさなくなることは、色々な調査で明らかにされています。
肥満を改善するためには、摂取カロリーを減らすか、消費カロリーを増やすかのどちらかしか方法がないのですが、消費カロリーを増やすために一番よい方法は、運動をすることです。
運動の利点は、消費カロリーを増やせるだけでなく、ストレスも解消してくれるところにあります。
運動により心身共にリフレッシュでき、全身の血流が良くなることで、新鮮な酸素が体中に行き渡ります。

またウォーキングや腹式呼吸などでは、ほのぼのホルモンと呼ばれる脳内物質、セロトニンが分泌され、幸せな気分になることでストレスを解消できます。
「高尿酸血症」「痛風」を予防するために「有酸素運動」をしましょう。
さて、一口に運動といっても、大きく分けると2つの種類があります。
1つは有酸素運動、もう1つは無酸素運動です。
「有酸素運動」とは、酸素を体の中に取り入れながら、時間をかけて徐々にエネルギーを消費していく運動で、「無酸素運動」は歯を食いしばって息を止めるような、爆発的なエネルギーを短時間に消費するような運動のことです。
「高尿酸血症」や「痛風」の人に適した運動は「有酸素運動」になります。
その理由は人間がエネルギーを消費する際、ATP(アデノシン三リン酸)という物質が消費され、これにより「痛風」患者の大敵である「プリン体」が作られます。
有酸素運動では、APTを再利用しながら効率よく消費するので、燃えカスである「プリン体」の産生が少ないのです。
また有酸素運動は、糖質だけでなく脂質も消費してくれることも大きなポイントです。
理想の「有酸素運動」は「ウォーキング」を一日30分、週3回です。
では、有酸素運動には具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
代表的なのは、ウォーキングです。
その他には、水泳(競泳のようなハードなものでない)やサイクリングなども挙げられます。
「尿酸値」を下げるための理想的な運動時間は、週3回、一日30分以上です。
この数字は肥満学会を始め、糖尿病や高血圧、動脈硬化などの学会も提唱している「治療に最も望ましい」とされる運動量です。

忙しい人、日頃から運動をしていない人は、30分のウォーキングをする時間などなかなか取れないと思うかも知れません。その場合は、30分連続で時間をとるのではなく、一日の中で、合計30分歩く時間を見つけるところから始めてみましょう。
例えば
- 朝夕の通勤時間、駅までの自転車やバスをやめて歩いてみる
- エレベーターで立ち止まっているとき、足踏みをしてみる
まとめ
「高尿酸血症」「痛風」を予防するには、肥満を解消することも大切です。
肥満を解消する手段の1つとして「運動」が挙げられます。
「尿酸値」を下げるための運動で一番適しているのは、「有酸素運動」である「ウォーキング」です。
一日30分のウォーキングで、「尿酸値」を下げ、ついでに体重も落としてしまいましょう。