尿酸値を上げる?下げる?尿酸コントロールに欠かせない食べものとは

野菜

尿酸はプリン体の最終生成物です。

今まではプリン体の摂取を控えることで、体内の尿酸値を下げることがメインの食事療法が多かったようです。

体内の尿酸を排出しやすくするには

もちろんプリン体をあまりとらないことも大切です。

しかし、最近の痛風療法では、

  • 体から尿酸を排出しやすいような仕組みを作る
  • 食事の総量を減らし低カロリー食にする
これらのことがメインとなりつつあるようです。

それは、腎臓で尿酸が再吸収されてしまうことと、腸により多くの尿酸が排出されることがわかってきたからです。

また肥満傾向の人ほど痛風になりやすいというデータもあるようです。

尿酸が再吸収されやすい方、排出されにくい方に多い傾向としては、

  • ストレスや肥満によって体が酸性化に傾いている
  • ホルモン分泌の乱れが多い
などがあるようです。

血液が酸性化に傾くと尿酸が結晶化しやすくなり、尿が酸性化に傾くと尿酸が溶け込みにくくなります。

またホルモンバランスの乱れにより、尿酸排出を妨げることも考えられます。

現在、よく治療などで勧められることが多いのが「野菜」を十分にとる食事です。

野菜は尿をアルカリ性に保つことができ、尿酸が溶け込みやすい状態を作れるからです。

野菜

尿をアルカリ性にすることで、尿酸が尿に溶け込みやすくなり、体から排出しやすくなります。

次に水分を多くとるということです。

水分を多くとれば、自然と尿量が増えます。

コップ

尿の量が増えれば、体内の尿酸を排出しやすくなり、尿がアルカリ性になることで尿酸を排出しやすくなります。

一日に必要な水分量は受診した場所で確認するのが一番よいですが、大体1日1~2リットルの水分補給を勧められることが多いようです。

ただし野菜や水分は、現在尿路結石などの症状を持っている場合には、その症状を悪化させてしまう場合もありますので、体調や健康状態にあわせた個
別の食事指導が一番よいといえるでしょう。

ちなみに尿路結石になりやすい方は、ほうれん草などの野菜に含まれている「シュウ酸」が結石の原因となることがあるようです。

便秘改善には食物繊維が多い食品を摂取する

また、こちらはまだ研究段階のため、詳しいことがわかるのはこれからですが、腸からの尿酸排出低下が痛風の原因として大きいことがわかってきています。

肥満になりやすい方は便秘にもなりやすいと言われています。

便秘を改善するのも痛風にとっては、これから大切な要素となってくるのではないでしょうか。

便秘を改善するには、やはり食物繊維を含む食べ物を摂取することが大切です。

野菜には食物繊維を含むものも多く、尿をアルカリ性に近づける効果も期待できます。

痛風以外の要因、尿路結石などが心配される場合はシュウ酸を含まない、食物繊維の多い野菜をとるのがよいかもしれません。

食物繊維が多い食品としては、きのこ類・インゲンマメやエンドウ・大豆や納豆などがあるようです。

特に大豆や大豆を原料とした食品には、女性ホルモンの代替物として有名な「イソフラボン」が多く含まれています。

鍋

女性ホルモンは腎臓の尿酸トランスポーターURAT1の働きを阻害することで、尿から尿酸を排出しやすくなる効果が期待できます。

イソフラボンは女性ホルモンの代替成分として使われることが多い成分です。

もしかすると女性ホルモンの働きと、同様の効果が期待できるかもしれません。

ただし大豆と納豆は「プリン体が多い食品」でもあります。

大豆製品を摂取する場合には「冷ややっこ」「湯豆腐」「豆乳」であればプリン体含有量が少なくなります。

食物繊維量は少なくなりますが、「イソフラボン」の効果を期待する場合には上記のような食品をとるのが安心かもしれません。

また食物繊維の多いきのこ類は、尿をアルカリ性にする効果も期待でき、プリン体含有量も少ない食品です。

同時に海藻類も尿をアルカリ性にかたむける効果が期待でき、プリン体含有量が少なくなっています。

海藻サラダ

ただしきのこ類といっても、「干ししいたけ」はプリン体含有量がかなり高く、まいたけやひらたけは比較的多めになっています。

また、なめこもエノキも食物繊維が多く、腸内環境をととのえるのに役立ちそうですが、なめこにはタンパク質を分解・吸収する働きがあります。

痛風に大きな役割を担う尿酸トランスポーター・ABCG2はタンパク質のため、とりすぎには注意するのがよいでしょう。

痛風の方の食事は、とにかく制限が多いものです。

どんな食品にも「長所」と「短所」があり、「これだけを食べておけば万全!」というものはなかなかありません。

全体的に低カロリーで、偏りなく、まんべんなく栄養がとれるものを食べること。

これが一番体によく、痛風に確実な食事療法といえるかもしれません。