痛風が原因となる尿路結石・腎臓結石と腎不全

検査結果

痛風は血液中の尿酸量が過剰である状態が原因となりますが、そこから尿路結石や腎臓結石にもつながります。

では、これらの病の特徴とはどのようなものがあるのか?問題点・改善点を含めてご説明します。

尿路結石・腎臓結石とは

尿酸値が高くなると、腎臓で血液からろ過された尿酸は、尿に溶けにくくなり、尿酸塩となって腎臓、尿管、膀胱、尿道にたまりやすくなります。

これらの腎臓、尿管、膀胱、尿道をまとめて、尿路と呼び、この尿路に尿酸塩がたまり、結石となったものを尿路結石と呼びます。

腎臓結石は、尿路結石に含まれるのです。

この尿路結石は尿酸値が下がってくると、再び溶け出すことが分かっています。

また、尿酸は酸性下で結晶化しやすく、アルカリ性下で溶解しやすいことが知られています。

そして、痛風は関節にたまった尿酸塩が、何らかの原因で、はがれたものを白血球が攻撃し、痛みを生じるものです。

初めて発症する場所は、足の親指のつけ根が最も多く知られています。

これは体内でも、温度が低い場所のほうが尿酸は結晶化しやすいためだといわれています。

よって、末端の関節から、痛風を発症しやすくなっているのでしょう。

痛風患者の1~2割に尿路結石が見られます。

尿路結石の症状

通常、結石が腎臓にあるうちは、無自覚であることがほとんどですが、腎臓から尿管や膀胱、尿道へと下りてくる途中で、自覚症状が出てきます。

尿路結石は突然、どちらか一方の背中からわき腹にかけて激痛が走ることで、気が付いたりします。

痛みのあまり、立つことも困難になったり、冷や汗が出たり、嘔吐してしまうこともあります。

また、排尿通を伴ったり、頻尿になったりすることがあります。

尿に血が混じることもあります。

痛みは繰り返し何度も起こることが多いですが、これが治まるとうそのように痛みが消えます。

痛風患者は健康な人に比べて尿路結石を生じやすく、その原因として、尿量の減少や水分不足、尿中尿酸排泄量の増加、酸性尿が考えられます。

痛風が腎臓に引き起こす合併症

血液中の尿酸値が高いことで、腎臓に尿酸塩が沈着し、腎機能が低下した状態を痛風腎といいます。

腎臓の働きが60%以下まで低下すると、腎臓病と呼ばれるようになります。

よって、腎臓病は痛風の合併症の一つです。

腎臓病が進行し、腎不全になってしまうと尿毒症を引き起こし、死に至ることもあります。

現在は早期対策や人工透析の発達で、痛風による腎不全から尿毒症に陥ることは少なくなりました。

腎不全初期は尿量が増加するのですが、この段階で気付くことは少ないようです。

腎不全が進行すると、尿量は減り、尿の濃縮機能も低下してきます。

そして、貧血が現れやすくなり、むくみや尿色素の沈着が見られるようになります。

腎不全が進行している人は、顔色が黒ずんで土気色になることがあります。

さらに進行すると、骨のカルシウムが減少し、足や背中が曲がったり、骨折をしたりしやすくなってしまいます。

痛風になったら、腎障害や、そこから進行した腎不全を起こさないことがポイントとなります。

腎機能改善と食事療法

以上のように痛風になると、尿酸結石や腎障害を合併しやすくなります。

痛風で、腎障害を合併している場合は、腎障害を合併していない人に比べて治療が難しくなります。

痛風発作時に使用される非ステロイド系抗炎症薬は腎臓に入る血液量を減らしてしまうため、使用ができなくなります。

そして、一般に痛風に使われる尿酸値降下薬は、腎障害を発症していると、効果が薄れたり、副作用が出やすくなったり、使用が難しくなります。

このように痛風患者における腎障害は薬物治療が難しくなります。

食事

そこで、注目したいのが、食事療法です。

食事療法などで尿酸値を低い状態に保てれば、初期の腎障害ならば、機能の回復が期待できます。

よって、痛風では薬に頼らず、生活習慣や食事を改善することがポイントです。