痛風は食事と密接なかかわりがあることを、古くから気付いていた

深海

痛風という病気は今は誰もが知っている病気となっています。しかしながら、実は日本における痛風の歴史は浅いのです。

一方、世界における痛風は日本よりも遥かに長い歴史を持っています。今回はその歴史についてひも解いていくことにしましょう。

いつから痛風はあったのか?

痛風という病気は、少なくとも紀元前にはあったとされています。

エジプト

それはエジプトでミイラの関節の中から尿酸塩が発見されたことで明らかとなりました。

しかし、日本では先ほども言ったように痛風が認知されるのはずっと後のことです。

欧米人が「日本には痛風がない」と記したことからも、日本では痛風という病気は馴染みのないものでした。

逆に言えば、欧米人が自分たちと日本人の間でこの痛風という病気の蔓延具合を比較したということは、彼らにとって痛風は非常に身近な病気であったということがわかります。

痛風を患っていた歴史上の人物

痛風という病気が認知されたのは、紀元前5世紀でした。

医学の父とも呼ばれた古代ギリシアの医者であるヒポクラテスが、痛風を「歩くことも困難となる痛みが起こる病気」と報告したのです。

また、この近い時代ではマケドニアのアレキサンダー大王が痛風にかかっていたとされています。

それから15、16世紀にも痛風を患ったとされる記録が残されています。

マルティン・ルター

モナリザで有名なレオナルド・ダ・ヴィンチ、ダヴィデ像を作成したミケランジェロ、宗教改革で活躍したドイツのマルティン・ルター、そして神聖ローマ帝国の皇帝カルロス5世も同様に痛風に悩んでいたと記録されています。

17世紀にはフランスブルボン王朝ののルイ14世や、万有引力を発見したニュートン、19世紀に進化論を提唱したダーウィンもこの病気を患っていたとされています。

ちなみに、痛風があったのは何も西洋だけではありません。

かつて世界最大の領土を築いた元王朝のフビライ・ハンもまた痛風にかかっていたという記録が残されているのです。

このように、歴史上の人物の記録を遡るだけでも痛風の歴史の長さをうかがうことができるのです。

痛風は贅沢病!?

尿酸が蓄積が痛風を引き起こす、ということが判明する以前は、人々は痛風にかかってしまう理由を独自に考えていました。

先ほど説明したアレキサンダー大王やニュートンなど、才知の優れた人物がかかってしまうものだという認識がされていた時もあります。

けれども、美食家や王族など贅沢な暮らしをしている人たちが痛風にかかることが多かったことから、次第に痛風は贅沢病だという認識に変わっていったのです。

結論としては、贅沢をしたことによって尿酸値が上昇したことが原因となり、美食家や王族たちは痛風を発症していったのだと考えられます。

しかしながら、たとえ科学的分析ではなくともこの時点で痛風と食事には深い関わりがあるということが証明されていたということは非常に興味深いと言えます。